
スクール, 人材育成
「からだの調律 とも」では、ツボチューニングを学びたい鍼灸師の方を対象に、第二期生の募集を行っています。
ぜひお問い合わせください。
なぜ、後進育成に取り組むのか
「からだの調律 とも」は、施術そのものだけでなく、未来の鍼灸師を育てることも使命だと考えています。
鍼灸師が、からだの調律の理念に賛同し、ツボチューニングを身に着けて“ひとりの治療家として自立し、選ばれる存在になること”を後押ししたいという思いがあります。
資格を取っても“治療家”になれない構造
鍼灸専門学校では、国家試験合格を目標とした知識中心の教育が行われています。
一方で、実際に患者さんを診て臨床経験を積む機会は非常に限られています。
医師の場合は、6年間の医学教育に加え、大きな病院での2年間の初期臨床研修という体系的な訓練が整っています。
一方で、鍼灸師には資格取得後に現場で臨床スキルを学べる大手雇用主がほとんど存在しません。
その結果、はり師の約63%が雇用を得られず、個人で活動しています。しかし、個人事業主として独立する際には次のような課題が待ち構えています。
- 集客の方法がわからない
- 保健所申請や手続きの仕方が分からない
- 実際の臨床経験が乏しいまま患者対応に入る不安がある
- その間にも場所代などの固定費がかさむ
こうした要因が重なり、せっかく資格を取得しても、安定して鍼灸で生計を立てることが難しい状況が生まれています。
私たちがつくるのは、“職人として生きていける環境”です
私たちの育成プログラムでは、単なる技術講習ではなく、自立に向けたトータルサポートを行います。
- 触診技術・施術スキルの向上支援
- 個人事業主としての孤立を防ぎ、集客・経営など開業実務の共有が出来る互助的コミュニティづくり
「誰かに雇われる」のではなく、自分の技術で患者さんに選ばれる治療家を目指します。
視覚障害のある鍼灸師が活躍できる未来をつくる
江戸時代から、鍼灸(あん摩・指圧を含む三療)は視覚障害者にとって代表的な職業でした。杉山和一が「管鍼法」を考案したように、視覚に頼らず触覚や感受性を研ぎ澄ませて社会に貢献してきたという長い歴史があります。
当院の院長・塚田もまた、その伝統を受け継ぐ視覚障害のある鍼灸師の一人です。
現代では、従業員5人以上の事業所に雇用されている視覚障害者は約3.9万人にとどまっており、多くの人が安定した職に就けず、自立の道を模索しているのが現状です。
視覚障害者は、視覚に代わって聴覚・触覚など他の感覚を駆使し、特に身体の変化を読み取る優れた触診能力を身に着ける素質を有しています。
この特性を生かし、特に視覚障害者が安心して鍼灸師として自らの力で生きていける環境を整えること、そして技術を磨き続けられる仕組みをつくることが、私たちの使命だと考えています。
一期生受講者アンケート
受講生の声①
なぜ「本講習会」に興味を持たれましたか?(自由記述)
学校の授業では教えてもらえない臨床に必要なスキルを学びたかったため。
本講習会受講を決めた一番の理由は何でしたか?(自由記述)
友人の紹介ではじめて先生の治療を受けた際、刺さない鍼のみでの治療でしたが、すごく身体がすっきりして治療の効果を実感でき、非常に感銘を受けました。
印象に残っている授業や実技内容があれば教えてください(自由記述)
身体にあるツボというのは筋肉のコリや、指をグリグリ押しこんで痛みがでるようなものというイメージでしたが、実際の触診は想像より遥かに繊細なものでした。
「気」を感じとるというのはこういうことなのだということを、レッスンのたびに実感しています。柔道整復師や指圧マッサージをやっている人とは、同じ身体を触るのでも全く世界観が異なり、感じ取っているものが全然違います。ラジオの周波数を切り替えるようなイメージです。
実際の臨床でツボチューニングを活かした経験があれば教えてください(自由記述)
臨床ではじめて治療した患者さんが予想外に鍼をかなり痛がる方で、治療の仕方を変更せざるを得ないという試練にぶつかりましたが、こちらで学んだことをフル活用して治療を行い、無事に患者さんの主訴を改善させることができました。
本講習会においてよかったことを、
① 技術の向上 の観点から、
② 鍼灸師として独り立ちするうえで役に立ったこと の観点から、
それぞれ教えてください(自由記述)
①触診力が身につくため、鍼を刺さなくても治療がしっかり効いて患者さんの身体が変わったことを触知でき、自信をもって患者さんに向き合うことができるようになりました。
②受講生たち同士のつながりがあって、開業のノウハウの共有したり、実際に業者を紹介してもらったこともあった。自営業者として人のつながりが本当に大事であることを実感することが多くあります。
受講生の声②
なぜ「本講習会」に興味を持たれましたか?(自由記述)
塚田先生の今後の活動の方向や展望に興味があったから。
人の心身と向き合うとはどういうことか、塚田先生の臨床経験のシェアや研修を得て深めたかった。
本講習会受講を決めた一番の理由は何でしたか?(自由記述)
複数の受講生と進捗を共有しながら進んでいけると感じたから。
印象に残っている授業や実技内容があれば教えてください(自由記述)
ここ最近で切診の感覚がつかめたこと。塚田先生のリードもあって感覚がだいぶ掴めた。ふとわかる瞬間が来るものなんだなと実感した。
実際の臨床でツボチューニングを活かした経験があれば教えてください(自由記述)
腹部の邪の反応に対してよく使っています。
本講習会においてよかったことを、
① 技術の向上 の観点から、
② 鍼灸師として独り立ちするうえで役に立ったこと の観点から、
それぞれ教えてください(自由記述)
①ひとりでは細やかな触り方や細かなツボの反応は一生かかってもみつけられなかったと思います。触診に関して、一生分のスピード感で獲得できた感覚があります。
②他の受講生もいるので活動を継続するモチベーションや鍼灸の可能性、活動範囲を広げめることの可能性など多面的なメリットかまありました。
